押忍、塾長のKYらぼです。
クリニックへ転職し8年が過ぎようとしていますが、転職して初めての給料から社会保険料がすごく引かれていたなんてことを経験した事はありませんか?
クリニックへの転職を考えているのであれば、事前に確認しておくべき項目は社会保険です。
社会保険とは、健康保険と年金の事です。
健康保険と年金の種類について事前に確認し、クリニックへの転職を失敗しないようにしましょう。
病院や訪問看護ステーション、介護老人施設などは、ほとんどが健康保険は協会けんぽで、年金は厚生年金の場合が一般的です。
個人のクリニックに転職する場合は、この社会保険が違う場合がありますので、注意が必要です。
そこで、この記事では、社会保険が協会けんぽや厚生年金ではない場合、保険料がどう違うかなど詳しく説明していきます。
とても重要ですので最後まで読んで下さい。
結論として、扶養家族が多い方は、
転職先のクリニックが医師国保で
国民年金なら保険料が多くなるので
転職はやめた方がいいです。
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私たちがもらう給料明細の控除(引かれる)の項目として、主に下記の6項目です。
- 健康保険料
- 年金保険料
- 雇用保険料
- 介護保険料
- 所得税
- 住民税
この内、雇用保険料は引かれる額としては大きくありません。
総支給額(非課税通勤手当は除く)-社会保険料=課税所得額×0.006=雇用保険料
介護保険料は40歳から引かれる保険料のためここでの説明は割愛します。
転職先のクリニックの健康保険の種類が
協会けんぽ(全国健康保険協会)or
医師国保(医師国民健康保険組合)
年金保険の種類が
厚生年金or国民年金
で収入に大きく影響するということを紹介します。
協会けんぽと医師国保の違い
看護師が働くフィールドとして、
病院や介護施設、
訪問看護ステーション
などがあると思います。
そこで給料から引かれる社会保険料は、協会けんぽ(全国健康保険協会)や厚生年金
へ支払われています。
協会けんぽへの保険料は、総支給額(交通費含む)に応じて標準報酬月額から保険料が決定するため収入に応じて変化します。
一方、クリニックを経営する医師は
医師国保(医師国民健康保険組合)
に加入しているケースが多いですよ。
理由としては、協会けんぽは収入に応じて保険料が変化します。
医師国保は収入と関係なく組合員(経営者である医師)の種別や年齢区分に応じて一定額が設定されます。
高収入の医師にとっては保険料を低く抑えることができるからです。
そして、クリニックで働く我々は、第2種組合員(准組合員)となり、医師国保に対して保険料を納める形となります。
協会けんぽと医師国保の保険料の違い
協会けんぽの保険料は、
加入者のみが保険料を支払います。
扶養している家族の人数に関わらず保険料は変わりません。
加入者の家族や配偶者(事実上婚姻関係と同様の人を含む)は、収入額など所定の条件を満たした場合は被扶養者とされます。
医師国保は、加入者1人当たりに対し保険料が必要なため、同一世帯員が増えるごとに保険料が増えちゃいます。
つまり、扶養している家族多いと、その分保険料が増加するという仕組みです。
医師国保の保険料には各自治体で金額が違う
医師国保(医師国民健康保険組合)の場合
クリニックに就職する我々は、第2種組合員(准組合員)と位置づけられます。
例:東京都医師国保
本人:第2種組合員(准組合員)の保険料
医療給付費保険料:13500円
後期高齢者支援金等保険料:5000円
自分の保険料は合計18500円です。
家族:第2種組合員(准組合員)の家族の保険料
医療給付費保険料:7500円
後期高齢者支援金等保険料:5000円
家族一人につき保険料は合計12500円です。
例:大阪府医師国保
本人:第2種組合員(准組合員)の保険料
医療給付費保険料:12600円
後期高齢者支援金等保険料:4900円
自分の保険料は合計17500円です。
家族:第2種組合員(准組合員)の家族の保険料
医療給付費保険料:10100円
後期高齢者支援金等保険料:4900円
家族一人につき保険料は合計15000円です。
例:京都府医師国保
本人:第2種組合員(准組合員)の保険料
医療給付費保険料:15000円
後期高齢者支援金等保険料:5500円
自分の保険料は合計20500円です。
家族:第2種組合員(准組合員)の家族の保険料
医療給付費保険料:8500円
後期高齢者支援金等保険料:5500円
家族一人につき保険料は合計14000円です。
ただし、家族:第2種組合員(准組合員)の家族の保険料
(准組合員の家族で18歳に達する日以後、最初の3月31日までの間)
要するに、高校を卒業する3月末までの家族は
医療給付費保険料:6000円
後期高齢者支援金等保険料:5500円
高校生以下の子供1人につき11500円かかります。
1人だけなら安く感じますが、
家族が増えると割高になります!
このように、自治体によっても保険料の金額が違います。
また、配偶者も0歳児も同様に扱う自治体もあれば、大人と子どもで保険料金を分けている自治体もあります。
京都府医師国保には、保険料の上限が設定されており、41000円/月 492000円/年を上限額と設定している自治体もあります。
協会けんぽ(全国健康保険協会)の場合
協会けんぽは、標準報酬月額で保険料が定められています。
各自治体によって微妙に違いはありますが、収入に対して保険料が決められます。
保険料は労使折半となります!
例:東京都の場合、総支給額:300000円
保険料:30000円
事業者負担:15000円
本人負担:15000円
例:大阪府の場合、総支給額:300000円
保険料:30870円
事業者負担:15435円
本人負担:15435円
例:京都府の場合、総支給額:300000円
保険料:30270円
事業者負担:15135円
本人負担:15135円
自治体によって、多少の保険料に差はありますが、大きくは変わりません。
保険料は本人のみとなり、扶養している家族には保険料はかかりません。
モデルケース
4人家族で、自分が妻、子供2人(18歳未満)を扶養している場合
(例:東京都)
月収300000円であれば、
医師国保の保険料:18500円(自分)+37500円(妻と子供2人)
=56000円
協会けんぽの保険料:
15000円(自分のみ)
(例:大阪府)
月収300000円であれば、
医師国保の保険料:17500円(自分)+45000円(妻と子供2人)
=62500円
協会けんぽの保険料:
15435円(自分のみ)
(例:京都府)
月収300000円であれば、
医師国保の保険料:20500円(自分)+37000円(妻と子供2人)
=57500円
(月額の上限に達するため実際は41000円の支払い)
協会けんぽの保険料:
15135円(自分のみ)
41000円~47000円の負担の違いが生まれます。
年金の保険料が変わる可能性がある
病院や介護施設、訪問看護ステーションなどの施設で働いていた場合、
年金は厚生年金となりますよ。
厚生年金では、自分と配偶者の保険料を払っている状態となります。
(自分は第2号被保険者、配偶者は第3号被保険者)
転職先のクリニックが厚生年金であれば、職場に年金手帳を提出すると手続きを行ってくれます。
国民年金であれば自分で役所に出向いて手続きしてねって事です!
年金保険料
厚生年金保険料:各自治体共通
月収300000円であれば、
保険料は27450円です。(令和5年度)
配偶者(20歳~60歳未満)の分も含まれます。
国民年金保険料::各自治体共通
保険料は16520円(まとめ払いで割引あり)です。(令和5年度)
収入よって、減額や免除はありますが、配偶者の分は含まれません。
つまり、それぞれで年金保険料を支払う必要があります。
月収300000円の場合
厚生年金:27450円
国民年金:16520円×2(自分+配偶者)=33040円
6000円近い差やね~!
以上の結果、社会保険料の負担額は
モデルケース
4人家族で、自分が妻、子供2人
(18歳未満)を扶養している場合
協会けんぽ+厚生年金:
15000円+27450円
=42450円
医師国保+厚生年金:
56000円+27450円
=83450円
医師国保+国民年金:
56000円+33040円
=89040円
協会けんぽ+厚生年金
<医師国保+厚生年金
<医師国保+国民年金
という事になります。
まとめ
- 転職先のクリニックは医師国保の可能性が高い
- 保険料は協会けんぽでは世帯単位、医師国保は個人単位の支払い
- 医師国保では扶養家族が多いと保険料が高くなる
- 医師国保の保険料は自治体によって違いがある
- 厚生年金から国民年金に変わる可能性がある
扶養家族の多い看護師は、
クリニックへの転職
には向いていません。
ただし、クリニックの規模が大きく、協会けんぽ+厚生年金であれば問題ないよ!
社会保険完備と言っても、上記で説明したパターンがあり、転職先のクリニックがどのような社会保険の体制を整えているかで保険料の負担が2倍近く変わってきます。
転職の際には、自分の保険料の負担を確認しましょう!
ちょっと自分では聞きにくいです。
看護師転職サイトに登録するだけなら無料でできます。
自分では聞きにくいこと、確認したいことなど転職サイトのエージェントに伝えるだけでOKです。
転職エージェントを上手に使って失敗しない転職ができるようにしましょう。
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