【人間関係で転職するな!】男性看護師が踏みとどまる理由

仕事

看護師の転職理由に挙がってくるTOP2が人間関係と給与の不満です。

給与への不満は、転職活動中にクリアできることは可能でしょう。

しかし、どこの職場に行っても人間関係のもつれは起こってしまうことは経験されている方も多いでしょう。

KYらぼ
KYらぼ

あの人は先輩、後輩関係なく上手く人間関係を築けているよな。

大腿さん
大腿さん

あの人は先輩からは頼りにされるけど後輩からは慕われないですねぇ。

Mr.橈骨
Mr.橈骨

あの新人の子は、先輩とも同僚とも人間関係が築けてへんなぁ。

など今までにこのような事を自分が経験したり、周囲にそのような人がいたという事を見てきたことはないでしょうか?

男性看護師はもちろん、看護師の世界で生きる方すべての人間関係について、男目線にはなりますが分析します。

男性看護師歴20年目になりますが、この間で起こった自分の経験談も含めて看護師の人間関係のもつれについて紹介したいと思います。

結論として、人間関係は流動的。相手次第で簡単に崩れます。

自分の人生を左右するターニングポイントの意思決定を人間関係にしないで下さい。

看護師の人間関係を縦軸、横軸で考える

男性看護師のみならず、看護師の世界で人間関係を考える場合、経験年数別に捉える縦軸と生まれ持って身についた性格の横軸が複雑に絡み合い、人間関係を構築しています。

縦軸

看護師としての経験年数で分けたものになります。

大きく分けて、

  • 新人(看護師歴1~3年程度)
  • 中堅(看護師歴5~10年程度)
  • ベテラン(看護師歴10年以上)

と経験年数別に人間関係を構築していく上での立ち振る舞いがある事を説明します。

新人

看護師歴1~3年目の新人と呼ばれる看護師は、1人ではまだ何もできません。

何もできないというと語弊がありますが、自分の責任において仕事を行うという意味です。

もう少し説明すると、新人看護師が仕事で問題が起こった時に、

  • 新人にその仕事を任せるのはどうなんだろう?
  • なぜ、先輩看護師に確認を取らなかったのだろう?

など、客観的に看護師として周囲に1人前と判断されていない時期に当たります。

このように伝えると国家資格を持った看護師なのだから新人だろうがプロでしょうと言われる方がいます。

もちろん、言っていることは間違っていませんが、こちらとしては命を預かっている以上、最大限のリスク管理を行います。

そういう観点からも1人ではまだ何もできないと位置づけています。

基本的には、この時期の看護師は

  • 教えてください
  • 頑張ります
  • 勉強します

など積極的な姿勢を見せることが必要です。

更に、そこに行動が伴うか伴わないかで中堅看護師やベテラン看護師の評価が分かれます。

つまり、新人時代の看護師の場合、積極的な姿勢を見せ行動に移すことで先輩看護師と良好な人間関係を構築する事が出来ます。

男性看護師であれば、更なる積極性が求められます。

男やったらもっと頑張れという考えが、ベテラン看護師には根強く残っているのが現状です。

中堅

看護師歴5~10年目は中堅看護師と呼ばれ、働いている部署で起こるほとんどの業務をこなすことが出来るようになっています。

後輩からも慕われ、ベテラン看護師からも頼りにされ、上司からも一目置かれるような存在となります。

私の経験では、看護師として今後生きていくために最も重要な時期です。

柔軟な人間関係を構築するための思考を持てるかどうかがかかっています。

例えば、この時期に他病棟へ異動や他の医療機関へ転職を経験した人と、そのまま同職場に居続けた人では、人間関係を築く上での経験値が大きく変わってきます。

異動や転職をした人は、働く環境が新しくなるため、同じ業務や処置でも今までとは違う事を経験します。

他病棟への異動であれば、同じ医療機関なので大幅な違いはないかもしれませんが、その病棟特有のルールが存在したりします。

また、病棟が変わるので知らない人との人間関係の構築をするなど新たなストレスを抱えます。

転職をしたのではあれば、そのストレスはさらに高いものになります。

一方、同じところに居続けた人は、その後も人間関係において大きなストレスなく仕事を続けていくことができます。

人にもよりますが

  • 自分はどんな業務にも対応できる
  • 自分と違ったことをする人は間違っている
  • 自分が正しい

というような自分至上主義な考え方に進む傾向が高いです。

ベテラン

看護師歴10年以上の看護師は、中堅時代をどのような道を歩んだかでその後が変わります。

中堅時代に異動や転職を経験したベテラン看護師なら柔軟な思考を持ち合わせるようになります。

逆に、長く同じところに居続けたベテラン看護師は、決めつけが多く変化を好まない看護師になる傾向があります。

よっぽど大きなダメージを喰らわない限り、ベテラン以上になって今までの思考を変えることは困難です。

横軸

横軸は簡単で、生まれ持っての性格と捉えています。

  • 負けず嫌い↔マイペース
  • 好奇心旺盛↔慎重
  • 几帳面↔大雑把

など様々な性格の人がいると思います。

この性格の人が人間関係を構築する上で良いとか悪いとかという話ではありません。

相手によって、素の自分でいいか悪いのかの見極めが良い関係性を築く上では重要となってきます。

人間関係を構築する対象と縦軸と横軸の関係性

人間関係を構築するには相手が必要です。

  • 新人なら先輩
  • 中堅なら先輩と後輩
  • ベテランなら後輩と上司

など誰を対象とするかで縦軸と横軸の関係性が変わってきます。

横軸を固定し、対象と縦軸が変わるとどのような人間関係となりやすいか例をあげます。

新人が同期と比べて遅れないように必死に勉強する負けず嫌いな横軸なら、お互い切磋琢磨し合い先輩からはよく頑張っていると評価され、人間関係上、良い方向に働きます。

しかし、中堅看護師が対象を後輩として負けず嫌いな言動や行動をすれば、周囲からは滑稽な光景に写りますし、ハラスメントの対象となる可能性もあります。

また、ベテラン看護師を対象として負けず嫌いを発揮しても関係をこじらすだけで、人間関係を構築という観点からはマイナスに働きます。

このように横軸が同じでも、縦軸と対象によってプラスに働いたり、マイナスに働いたりと違う結果をもたらします。

縦軸を固定し、対象と横軸が変わるとどのような人間関係となりやすいか例をあげます。

ベテランが大雑把な性格な人で、事務処理や処置の介助や後片付けをする場合とします。

後輩からしてみれば、自分も多少ミスや入力漏れなどあっても怒られないだろうと気持ちにゆとりが生まれます。

しかし、上司からしてみれば、もっと抜けなくきっちりと仕事をしてほしいと思うでしょう。

もちろん、上司としてみればガミガミ言って辞められたら人員が不足するなど他の思いも含まれてきますのである程度は容認する傾向にあります。

ただし、「後輩たちはそんな感じでいいのか」と思われてもいけません。

どちらにせよ良い人間関係が構築できているとは言い難いでしょう。

このように自分の置かれている立ち位置や対象相手、対象相手の性格などによって人間関係の形が無数に存在します。

極端な話、対象相手の気分の変化で、良い関係性だった人と一瞬で関係がこじれることだって可能性としてはあります。

人間関係というものは自分だけではコントロールできないものです。

人間関係は損得勘定

ここが最も重要なポイントです。

人間関係を構築していく上で、自分にとってこの相手と関係性を良くしておくと得か損かという物差しで判断しているという事です。

当たり前のことかもしれませんが、自分にとってマイナスに働くような人とは付き合いたくありません。

しかし、病棟など男性看護師のみならず、他の看護師が多数在籍する職場において、自分にとってマイナスに働く人だからと関わらずに仕事をするなんて事は不可能です。

自分にとっての損を増やさないようにマイナス部分を極力少なくするような関わり方、マイナス同士を掛け合わせてプラスの関係性を築いていくような高度なスキルが必要になる場合もあります。

体験談

人間関係を構築する上で私は4つの事を上述しました。

  • 看護師の経験年数における立ち位置
  • 生まれ持っての性格
  • 人間関係を築く上での対象
  • 損得勘定

今振り返ると私自身、この記事で紹介した通りの事を実践していた気がします。

新人の時には、同期が3人とも男性看護師で、私を除く2人は准看護師の免許を持ちながら入職先の医療機関でアルバイトをしていました。

その時点で遅れをとっていました。

2人に負けじと必死になって勉強や業務をこなせるように取り組んでいました。

そして、20年経った今で連絡を取り合う関係性を築けています。

その後、8年目に転職をしましたが、新たな医療機関となるため教えてもらう姿勢で取り組みました。

大きな病院であり、系列の看護学校もあったため、新人、中堅、ベテランと満遍なく配属されていた印象でした。

数が多いとそれだけ人間関係のもつれは存在しました。

自分なりには後輩、同年代、先輩、上司とそれなりにコミュニケーションは取れていた方だったので、人間関係で疲れるという事はありませんでした。

一緒に、働いていた同年代の男性看護師からは、良い関係性を築けているのは、いい距離感を保ってみんなと接する事ができているからだと言われました。

その男性看護師は、人間関係でストレスが溜まり、私より早く転職してしまいました。

それでも私とはいい関係が作れていたので、今でも交流があります。

今現在、個人のクリニックで管理職として働いています。

私以外の常勤看護師とパート看護師とで構成され、パート看護師の方が数的には多い割合です。

今の職場での人間関係にはかなりの変遷があります。

入職時は、私も一常勤看護師という立ち位置で働いていました。

既存の常勤看護師やパート看護師との良い人間関係を構築する必要があると積極的なコミュニケーションを心掛け接してきました。

私は、好奇心旺盛な方で新しい事に対して積極的に取り組みたい、そのための勉強に時間を費やす事は惜しまない性格でした。

この性格がそもそも今の職場の看護師には合わない状況でした。

クリニック自体は勉強する事を推奨しているし、費用を出したりしてくれる体制も整っていたので、こちらとしては願ったりかなったりでした。

しかし、常勤看護師を含めたほとんどの看護師は新しい事を始めて、仕事が増えることに対して不平不満のオンパレードでした。

私自身、新参者ではあるので、既存のスタッフとの関係を悪くするのも違うし、勉強はどんどんしましょうよというスタンスは変えませんでした。

時間が経ち、私は管理職へと抜擢され、それを境に徐々に孤立していく場面が増えました。

病院と違い、規模が小さい分限られたスタッフとの人間関係を良好に保つことの重要性は理解しています。

一緒に働くスタッフは全員同年代か先輩に当たります。

立ち位置としては全員ベテラン損得勘定色が強く、性格も大雑把、マイペース、事なかれ主義、長いものに巻かれる的な方が多いです。

そこでの私の人間関係を構築するスタンスとして、

働いてくれるだけで私にとっては得

という1点だけの人間関係を構築して関わっています。

私が求める事が、相手にとって損であるならそれ以上の関係を構築する必要はないと考えて付き合っています。

しかし、人間関係は流動的なものであるため、1年後には良い方向へ関係性が変化している可能性もあります。

そのため、自分1人でコントロールできるものではなく、流動的に変化する人間関係において、転職など大事な事を選択する時のポイントにはしないで下さい。

新人の方は関連記事も参考にして下さい。

【男性看護師からの提案!】20代での転職は思い直そう!将来の足枷に!!
看護師という職業は、国家資格である事も要因の一つなのか転職する方が多いです。しかし、転職を繰り返すことで将来的に不利になる可能性が高いですよという事をこの記事でお伝えしています。特に20代での転職を考えている方には是非読んでほしい内容です。
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