押忍、塾長のKYらぼです。
20代の看護師の方で、そろそろ転職を考えている方も中にはいるのではないでしょうか?
大腿さん
あまり早い年齢で転職するのはよくないだろうか?
転職が早いと将来的に影響があるのか教えてほしい!
最新の「看護職員就業状況等実態調査結果」で、新人看護師の離職率が10.3%という衝撃の結果が出ていました。
離職するには、それなりの理由があると思いますが、もし、この先も看護師として生きていくのであれば、早い段階での転職は思い直してください。
きっとこの先の看護師人生でプラスにはなりません。
前提として、20代の看護師で、これからキャリアアップ・スキルアップして行こうと考えている方に関しての話になります。
これは私が面接をする側になった事で、経営者側は最初の職場にどれくらい務めていたかという所を結構シビアに見ているという事です。
この記事では、早すぎる転職はこの先の看護師人生に影響が出るという事を説明しています。
もし、悩んでいる段階であれば、是非、最後まで読んで下さい。
看護師の転職回数
厚生労働省が公表している「看護職員就業状況等実態調査結果」を参照して示していきます。
対象者17384名
調査結果によると看護師の平均転職回数は1.1回となります。
新人から同一施設で働き続けています。
つまり、転職をした事がない看護師は、45.2%です。
これは、平成22年8月から平成23年1月までの6ヶ月間に行われた調査で、10年以上前と少し古めのデータですが、この数字をどう思うでしょうか?
この調査の年齢別の内訳
すなわち、看護師の平均転職回数は1~2回が一般的と言えるでしょう。
看護師の転職が増える理由
人間関係
一番多く聞かれるのが、職場の人間関係に関するものです。
看護師の職場は、女性同士特有の人間関係の悪さに嫌気がさしている人が多いです。
また、いじめや嫌がらせ、パワハラに悩む人も多く、うわさ話や陰口も普通にあります。
先輩看護師だけでなく、同期、上司との関わりで悩む人も多いです。
給与の不満
次に多く聞かれる理由が、肉体的にも精神的にもきつい看護師の仕事ですが、仕事のきつさの割に給料が安い、見合っていないという理由が多いです。
大学病院や都市部にある大きな病院は、比較的、給料はいいですが、病床数が多くない小さな病院となると給料が安すぎて、モチベーションが上がらないと不満を感じている看護師が多いです。
この2つは必ず挙がっています。
その他の理由
- 医師とのかかわり方が難しい
- 業務内容がきつい
- 人手不足で残業や夜勤など負担が増える
- ミスが多くて向いていない
- プレッシャーや責任に耐えられない
- 患者さんとのかかわり方が難しい
- 想像していた看護が出来ない
など、退職理由を調べると色々と書かれていますが、大体近い内容の回答となっています。
これらの理由を挙げましたが、大きく分けて、
自分では解決できない問題と
自分で解決できる問題です。
人間関係
自分では解決できない問題です。
どんな人間関係の問題でも、こちらが意識を変えても相手が変わらなければ解決しません。
給与に不満
自分では解決できない問題です。
病院側も経営があるので、給料が安いと言われても1人だけ上げる訳にもいかないので、諦めるしか仕方がない面があります。
医師とのかかわり方が難しい
自分では解決できない問題です。
ですが、そもそも社会人として未熟で看護師としても未熟な時期で、医師に対してどうしたいのか?
どうかかわりたいのか?
今から経験して学ぶものではないでしょうか。
業務内容がきつい
自分では解決できない問題です。
新人看護師では難しいかもしれませんが、2~3年目の看護師なら業務改善など提案する事はできるのではないでしょうか?
人手不足で残業や夜勤など負担が増える
自分では解決できない問題です。
人手不足で残業が増えるのは、自分ではどうしようもありません。
募集をしてもらうしかないでしょう。
ただ、慣れてきたら夜勤の方が日勤より、自分のペースで仕事をしていきやすいなど思考を変えるのも必要でしょう。
ミスが多くて向いていない
自分で解決できる問題です。
ミスをなくす努力をするのは当然です。
ミスして命に係わる問題かミスをしても命に係らない問題かで考えましょう。
ミスと言っても、病棟の勝手な決まりごとが出来ていないだけなら、そこまで悩まなくてもいいです。
プレッシャーや責任に耐えられない
自分で解決できる問題です。
看護師としてたった数年でプレッシャーや責任に耐えられる人の方が珍しいです。
これから耐えられるように経験積むべきではないでしょうか!
患者さんとのかかわり方が難しい
自分で解決できる問題です。
だいたいの患者さんは自分より年上。
看護師だからと言って上から目線で接するのは違いますし、患者さんが横柄なら先輩や所属長に対応してもらうなど解決策はあるはず。
自分で全て解決するおこがましいし、まだまだ経験が浅いと思います。
想像していた看護が出来ない
自分で解決できる問題です。
どんな看護を想像していたのでしょうか?
たった数年働いた程度で理想の看護を提供できると思う方が私には信じられない。
これから想像していた看護ができるよう経験を積む時期なのではないでしょうか?
これらを乗り越えないとどこに行っても似たような状況となり、転職を繰り返す事に繋がりかねません。
経験が浅い間は、色んな問題をごちゃ混ぜにして考えがちやで!
一つ一つ分けて考えると整理がつきやすいです。
今後、希望の働きたい医療機関と出会っても、在籍年数が短いとか転職回数が多い事が
転職の足枷となってしまいます。
ですので、何とか継続できる方法を模索してください。
医療機関を辞めた方がいい場合
以下の厚生労働省のリストに自分の症状が当てはまっていないかチェックしてみましょう。
- 気分が沈む、憂うつ
- 何をするのにも元気が出ない
- イライラする、怒りっぽい
- 理由もないのに、不安な気持ちになる
- 気持ちが落ち着かない
- 胸がどきどきする、息苦しい
- 何度も確かめないと気がすまない
- 周りに誰もいないのに、人の声が聞こえてくる
- 誰かが自分の悪口を言っている
- 何も食べたくない、食事がおいしくない
- なかなか寝つけない、熟睡できない
- 夜中に何度も目が覚める
出典:厚生労働省
肉体や精神に異常をきたしている場合は別です。
この場合は、いったん看護師としての仕事から身を引いて、心身の健康を取り戻してから、今後を考えてください。
転職をする最初のタイミング
現在、看護師の就職の面接をする側としてお伝えするなら、6~8年目の間での転職なら、今後の看護師人生の中で、マイナスとなるようなタイミングにはならないでしょう。
やはり、丸5年以上、最初の医療機関で勤め続けたという事は評価が高いです。
一番、しんどいであろう時期を耐えて頑張ったのですから。
ただ、その後に短期間の転職を繰り返していれば話は別ですので注意しましょう。
まとめ
- 看護師の転職回数は平均1~2回
- 看護師が転職を考える理由として、人間関係と給与の不満が代表的
- 転職を考える理由には自分で解決できない問題と自分で解決できる問題がある
- 医療機関を辞めた方がいい場合
- 転職をするタイミング
仕事での悩みや不満は、どこへ行っても付きまといます。
要は、自分に取っていい環境かによって決定される事なので、すべてのスタッフが満足のいく環境で働ける訳ではありません。
ですが、自分の考え方を少し変えるだけで、今までとは違った角度で働けるようになります。
是非、辞める前に立ち止まって考えてみて下さい。
思考を変えるための記事も書いていますので、是非、参考にしてください。